2012年アイドルソングベスト10!

今年も残り僅かとなってしまいました。
2012年は個人的には色々あった年なのですが、その中で48好きからアイドルDDへという決定的な転換を迎えた年でもあります。
そんな2012年も2011年に続いて非常に良いアイドルソングが沢山あったと思いますので個人的アイドルソングベスト10!を発表したいと思います。
2011年アイドルソングベスト10はこちらになりますので、ご参考までに。
私の趣味や傾向が分かると思います。
さて今回のベスト10を選ぶ際の制約としては2012年に発売したものかつ、音源で聴いたことがある曲というものにしました。
動画等で聴いたことがあったとしてもそれを選ぶのは違うような気がするので。では早速10位から紹介したいと思います。

10位 アップアップガールズ(仮)「アッパーカット」

最後までベスト10に入れるか迷った曲。
ただ、どうしても2012年のアイドル界の象徴と個人的には思っているアプガの曲を入れたかった。
ハロプロといういわばエリート集団からはデビュー出来ずにインディーズから出発して地道な活動を続けながら徐々に大きな舞台に出てきたアプガ。
ハロプロで培ったパフォーマンス力に雑草魂が加わり、更には良曲にも恵まれて非常に面白いアイドルに成りつつあると思います。
そして何よりも歌うことの楽しさ、踊ることの楽しさ、アイドルであることの楽しさを教えてくれます。
アプガの曲ではEDMを多分に意識したであろう「UPPER ROCK」や*1、アプガにしては珍しい王道アイドルソングとも言える「バレバレI LOVE YOU」も好きな曲なのですが、その中でもアプガらしい攻める姿勢を存分に見せつけてくれるカッコイイサウンドが全開のこの曲を10位にしたいと思います。

9位 いずこねこ「jupiter girl」

私がいずこねこに興味を持ったのはこの曲のMVを偶々見たことがきっかけでした。
テクノポップなのだけれどもどこか懐かしさを感じさせるサウンドにダウナーでいて文学的な歌詞というのがいずこねこの曲の最大の魅力だと思っています。
この曲もその魅力を存分に表している曲だと思います。
イントロからAメロを初めて聴いたときは何故か懐かしさを感じてしまいました。
ただ、9位という順位なのはこの曲はイントロからAメロがピークなのかなと感じているからです。
曲全体の構成という点では少し劣る部分があると思い9位にしました。

8位 BABY METAL「ヘドバンギャー」

SU-METALの伸びやかなヴォーカルによる入りから曲が終わるまでBABY METALの世界に引き込まれてしまう。
「ドキドキ☆モーニング」「いいね!」が多分に実験的な要素を兼ね備えていた曲なのに対して、「ヘドバンギャー」はよりメタルを意識した曲作りがされていて、そのような世界観を作り出している。
このことはこの曲を作ったのが特撮などに参加していたNARASAKIさんであるということが影響していると思われます。
また、個人的には今まで以上にSU-METALのヴォーカルに焦点が当てられていると感じます。
SU-METALこと中元すず香はこの年代ではおそらくトップクラスの歌唱力の持ち主ですが、今まではあまりその歌唱力が目立っていなかったように感じます。
しかし、この曲SU-METALの歌唱力が無ければ成り立たなかったのではとさえ感じます。
中元すず香のヴォーカルというのは伸びやかなのだけれどもその中に憂いを感じます。
そのヴォーカルと曲が非常にマッチしていて、かつ絶妙なタイミングでYUI-METAL、MOA-METALの合いの手が入る。
非常に良質なアイドルソングになっています。

7位 ひめキュンフルーツ缶「iの奇蹟」

今年になってアイドル界で急速に知名度を上げたのが愛媛のロコドルであるひめキュンフルーツ缶だと思います。
ひめキュンの曲をきちんと聴くことが出来たのは比較的最近のことなのですが、非常に良曲揃いです。
その中でも私が最も好きな曲が「iの奇蹟」です。
個人的にはこの曲は「泣けるアイドルソング」だと思います。
イントロからいきなりほろっときてしまいます。
中学生くらいの女の子が「アイの奇蹟を信じますか」といきなり歌いだすものですから。*2
それでいて間奏にはロックサウンドも全開という非常に遊び心に満ち溢れた曲。
また、ひめキュンの曲はこの曲も含めて恋愛を歌った曲が多いのですが、背伸びではなく等身大な所が非常に好感がもてます。

6位 Tomato n' Pine「そして寝る間もなくソリチュード(SNS)」

残念ながら今年限りでの散開となってしまったトマパイ。
良曲を立て続けに送り出してきたトマパイですが、今年のトマパイの曲として挙げたいのがこの「そして寝る間もなくソリチュード(SNS)」
従来のトマパイの曲といえばストリングスが利いた曲が多く、戦わないアイドルを自称していたこともあって明るく元気が出るような曲が多かったと思います。
そんなトマパイがこのような曲を出してきたというのが非常に驚きでした。
冒頭でトマパイらしからぬ電子音から始まり、2番からいきなり物凄く重低音なギターが乱入してきて更にはドラムまで暴走を始めて途中から何が何だか分からなくなります(笑)
なのになぜか非常に聴いていて心地が良い曲に仕上がっているのは何故なのでしょう。
トマパイがこの曲で見せてくれた新たな可能性。それを今後見ることが出来ないのは残念で仕方がありません。

5位 いずこねこ「rainy irony」

いずこねこの楽曲の魅力については散々書いているので割愛するが、この曲でもイントロそしてサビに入る直前のサウンドが素晴らしすぎる。
また、この曲で注目したいのが歌詞。アイドルとはおよそ程遠い歌詞、とりわけサビの歌詞は特筆に値する。
辛いから前を向かない 夢も追いかけてないの 願えば叶うなんてこともないの 行き止まりよ
ある意味アイドルを否定するような歌詞だと思います。そして、この後に
ただ一つ思うことは「そんな世界さえ愛す」
そんなくだらない思い込みもバカね
ふふふふーん ふーん ふーん 知らない
詩がスカスカな曲が多い昨今、サクライさんが書く詩というのは本当に魅力的です。
このアイドルらしからぬサビの前にアイドルらしさ全開のサウンドと詩が来ているのが本当に凄い。

4位 LinQ「さくら果実」

LinQの特徴としては年長組のLadyと年少組のQutyに分かれて公演曲などを行っていることが挙げられると思います。
その中でも今回はあえてQutyのみで歌うさくら果実を表題曲に持ってきたが結果としてその試みは大成功だったと思う。*3
何よりもまず「さくら果実」が本当に良い曲。
あまり上手く表現出来ずにもどかしいのだけれども、テクノポップのポップ寄りとでも言えば良いのでしょうか。
桜をテーマに卒業式の女の子の心情を表している非常に可愛らしい曲なのだけれども、その中で懐かしさ、そして限られた時間という卒業式を迎える女の子更にはアイドル自体が持っている刹那的であるがゆえの美しさ。そういったものを絶妙なメロディーライン表現しています。
だからこそ、この曲はQutyで無ければいけなかったと思います。
また、特筆すべきことはCメロからの展開が本当に素晴らしい。
Cメロというのは曲の良さを出すことも勿論あるけど、同時に流れを寸断してしまう危険もあるいわば諸刃の剣だと思いますが、この曲はこのCメロによって1番も2番もそしてラストも活きてくる。
更にはMVも素晴らしい。とうの昔に忘れてしまった純粋な心を思い起こさせてくれます。
特にセンターのゆうみんが本当に可愛らしい*4

3位 ライムベリー「HEY!BROTHER」

とにかく遊び心に満ち溢れた曲。
アイドル×ラップというのはアイドルを知らない人にとっては想像もできないのだろうけれども、こんなに素晴らしい曲があると宣伝したい(笑)
ひたすらお兄ちゃんへの妄想的な愛を歌っているのだけれども、その歌詞の内容に全くそぐわないサウンド、そして拙いラップ。
これらが重なり合ったときにこんなにも良い曲、そして何よりも中毒性を帯びた曲になるとは。
ラップ本来の魅力でもある言葉の遣い方、言葉遊びという点でも非常に面白い曲。
Tパレに参加ということもあり、2013年に飛躍を期待したいグループ。
個人的にはジャケットも凄く好きです。

2位 いずこねこ「nostalgie el」

テクノサウンドでありながらもアイドルソングの魅力を損なわずに、かつ良曲である。
文章にしただけで非常に難しそうですが、それをいとも簡単にやってのけてしまうのがいずこねこであり、いずこねこのプロデューサーであるサクライケンタさんであるのは疑いの余地が無い。
正直な所ベスト10の中に、いずこねこの曲を3曲も入れるのはどうかとも考えたが、どうしても外すことが出来なかった。
それだけいずこねこ、そしてサクライケンタさんが作り上げた世界というのが自分にとっては衝撃的だった。
9位の「jupiter girl」の所でも書いたが、いずこねこの曲の最大の特徴であるテクノポップなのだけれどもどこか懐かしいサウンドかつダウナーでいて文学的な歌詞という魅力は変わらず全開。
中でもサウンドではイントロ、そしてサビに入る所が素晴らしすぎる。
そして、この曲を語るにおいて外せないのがサビ終了後に出てくるMIX。
非常に洗練されたサウンドでイントロ→Aメロ→Bメロ→サビと聴いている時はアイドルソングを聴いているということを忘れそうになるのだけど、このMIXが始まると「アイドルソングを聴いている」ということを改めて感じることが出来る。
アイドルソング特有の遊び心を忘れていないこと、そしてファンと一体となって盛り上がることが出来るという点でも非常に良い曲だと思います。

1位 BABY METAL「いいね!」

やっぱり今年の1位はこの曲しかない!
とにかくやりたい放題にやった曲だと思います。
開けてはいけないものを開けてしまったような感じでしょうか(笑)
やりたい放題にやって色々なものを詰め込みまくっているのに一つの曲として成り立っているのが不思議でしょうがない。
とにかく、この曲に関しては私が下手な言葉で語るよりも実際に聴いてそしてこの曲を感じることこそが全てだと思います。
何はともあれこの曲はいいね!

総括

とにかく2012年も良い曲が多くて10曲を選ぶのが非常に大変でした。
そのなかでも重視したのはアイドルソング特有のジャンル等に捉われない面白い曲、遊び心に満ち溢れた曲であるかということです。
上位の3曲はまさに面白くて遊びまくっている曲だと思います。
こういう曲と出会えることこそがアイドルソングの良さだと思います。
今回のベスト10は音源でチェック出来た曲から選ぶという制約をつけました。
当然、私が聴いたことが無い曲の中でも素晴らしい曲は沢山あると思います。
アイドルソングをリアルタイムで聴ける喜びと奥深さを改めて感じた1年でした。
2013年も素晴らしいアイドルソングと巡り合えることを楽しみにしています!

その他候補曲(順不同)

ベスト10以外にも良い曲が沢山あったので簡単にですが紹介したいと思います。

Buono!「DEEP MIND」


最後までベスト10に入れるか迷った曲。
音源も勿論好きなのだけれど、それ以上に2月のライブ「REAL」の映像が素晴らしかった。
ただ、それはBuono!としてではなくBuono!+Dolceの「DEEP MIND」であって狂ったようにキーボードを弾くejiさんや狂ったようにドラムを叩くmaimaiさん(勿論褒め言葉です)を始めDolceの面々がいたからこそであり、今回のベスト10に入れるのには少し趣旨が違うかなと思って外しました。

Buono!初恋サイダー


良い曲だとは思うけどBuono!の王道アイドルロックの「恋愛ライダー」や「ロッタラロッタラ」と比べると音が軽い。

アップアップガールズ(仮)「UPPER ROCK」


普通にカッコイイ。攻めの姿勢全開!

アップアップガールズ(仮)「バレバレI LOVE YOU」


普通に可愛い王道アイドルソング。曲の作りもしっかりしている。

私立恵比寿中学仮契約のシンデレラ


面白すぎる!
これぞエビ中という感じ。
このまま突っ走って下さい。

Bis「IDOL」


唯一無二なアイドルBisということを感じさせてくれる曲

9nine「少女トラベラー」


カッコイイし、サウンドも好きなんだけど9nineは何かが決定的に足りないんだよなあ。

ひめキュンフルーツ缶「恋の微熱」


イントロが秀逸!この曲もベスト10に入れるか迷った曲。

nanoCUNE「衝動DAYs」


可愛い外見と曲のアンマッチさときたら!

Tomato n' Pine「大事なラブレター」


渋谷系を意識した楽曲で非常に良曲なのは間違いない。
ただトマパイが渋谷系というのは予想出来たことだし、意外性たっぷりだったSNSの方がどうしても印象に残った。

東京女子流「眩暈」


バニビを迎えたことで大人らしさがより増した楽曲。シンプルだけどクセになる曲。

SKE48片想いFinally


今年の48Gの曲ではダントツで一番。
井上ヨシマサが初めてSKEに曲を提供したことでも話題に。MVも素晴らしい。

Berryz工房「Loving you Too much」


ベリだからこそ出来た曲だと思う。

吉川友「ハコの中のブルー」


きっかにしては珍しいロック調の曲。イントロの重低音が良い。

*1:ハロプロが最近中途半端なEDMの曲を出している一方でアプガが王道をいっているというのは皮肉

*2:アイ、奇蹟という表記なのがミソだと思います

*3:両A面のもう1曲がLadyがメインの「Sakura物語」です

*4:実態は違いましたがwww