Buono!3rdアルバム「We are Buono!」簡単レビュー


今回の記事ではBuono!3rdアルバム「We are Buono!」について簡単に紹介したいと思います。
2010年2月10日に発売されたので今から2年半以上前の作品になります。
個人的にはBuono!のアルバムで一番好きなアルバムですし、アイドルのアルバムの中でもトップ3に入るくらい好きなアルバムです。
自分にとってのアイドルアルバムベスト3はPerfumeの「GAME」トマパイの「PS4U」そしてBuono!の「We are Buono!」です。
「GAME」と「PS4U」は欠点が全く見当たらない非常に完成度の高いアルバムです。一方の「We are Buono!」は完成度という意味では2作に劣るのですが、それを補って余りある魅力を放っているアルバムです。
そういう点では一番好きなアイドルのアルバムと言えます。
なので今更ですが簡単に紹介したいと思います。といっても自分は音楽的に素人なので言葉足らずの部分が多々あると思いますがご容赦ください。

楽曲寸評

①One Way=My Way

作詞/川上夏季 作曲・編曲/木之下慶行
アルバムの1曲目を飾るのに相応しい疾走感溢れる楽曲。
作曲・編曲の木之下慶行は前2作でも1曲目を担当している。この人程アルバムの1曲目に相応しい人はいないだろう。
また川上夏季の詩も素晴らしい。
ライブで披露される機会が少ないのが残念。

②Our Songs

作詞/三浦徳子 作曲/つんく 編曲/西川進
10thシングル。いわゆるつんく曲。
悪い曲では無いのだけれども無難すぎる印象。
個性豊かな他の楽曲と比べて埋没している。

③Independent Girl〜独立女子であるために

作詞/岩里祐穂 作曲・編曲/木之下慶行

1st、2ndを経てBuono!が辿り着いた一つの境地とも言える曲。
今までいわゆるガールズロック的な曲が多かったが新たなBuono!のロック像ひいてはアイドルのロック像を提示した意味でも重要な曲。
詩・サウンド共に強い主張を感じさせる曲。
イントロだけで完全にやられます。
またBメロの嗣永桃子パートは素晴らしい。この曲でももは一皮剥けたのではないだろうか。
カッコイイBuono!の代表的な曲。

④MY BOY

作詞/三浦徳子 作曲/つんく 編曲/西川進

7thシングル。つんくが起こした奇跡とも言える曲。
つんくサウンドらしさを残しながらも他のハロの曲と違うのは編曲の西川進の果たした役割が大きいだろう。
Buono!の曲にしては珍しく踊りでも魅せることが出来る曲。

⑤うらはら

作詞/岩里祐穂 作曲/FLAT 5th Yoshiaki Okamoto 編曲/西川進

この曲も新たなBuono!像を提示したと言えるのではないだろうか。
今までのバラード調の曲とは異なり、この曲はAメロ・Bメロとサビで異なる顔を持っている曲。
従来のBuono!らしくない曲をBuono!の曲にしているのも編曲の西川進の果たした仕事と言えるだろう。
また、この曲は個人的には詩が素晴らしい。
2012年9月現在でBuono!の曲は63曲あるが唯一代えが利かない曲だと思う。
またアルバムの構成という点では独立女子・MY BOYの後にこの曲を持ってきたことを個人的には最大に評価したい。
独立女子・ MY BOYという非常に力強いそして特徴的な曲の後に続く曲としてこれ以上の選曲はないだろう。

⑥Take It Easy

作詞/三浦徳子 作曲/つんく 編曲/西川進
8thシングル。いわゆるつんく曲。
エレキを使用することが多かったBuono!の曲でアコギメインの珍しい曲。
この曲は個人的には詩が微妙。またアルバムの流れとしても寸断してしまっていると思う。

Bravo☆Bravo

作詞/三浦徳子 作曲/つんく 編曲/西川進
9thシングル。いわゆるつんく曲。
ライブでは盛り上がる曲だがこのアルバムの中では浮いている。詩も微妙。
音源だけだとそこまで魅力的な曲ではない。

⑧カタオモイ。

作詞/川上夏季 作曲・編曲/AKIRASTAR

低音ベースの落ち着いたAメロ、疾走感があるサビ、そしてそれを繋ぐBメロ。
この曲は構成が非常に魅力的。
また情景が浮かぶ詩と疾走感があるのだけどもどこか寂しげな雰囲気を持ったサウンド。
ライブでは披露される機会は少ないけれども、隠れた人気曲であり名曲。

⑨Blue-Sky-Blue

作詞/川上夏季 作曲/ムラヤマテツヤ 編曲/西川進
Bravo☆Bravoのアンサーソング。そして本家よりも格段に良い曲と思う。
この曲はシンプルな曲なのだけれども3人の魅力が伝わってくる。

⑩紅茶の美味しい店

作詞/橋本淳 作曲/筒美京平 編曲/小林俊太郎

1stに収録されている「星の羊たち」に続いて大御所提供の曲。
とにかくこの曲は3人のハーモニーを堪能する曲。
そしてBuono!の3人だからこそ歌える曲でもある。
アイドルの曲=お遊びという図式はこの曲で簡単に崩れ去る。

⑪タビダチの歌

作詞/岩里祐穂 作曲/Gajin 編曲/佐久間誠
6分以上にも及ぶ壮大なバラード調の曲。
普通ならばこの曲をラストに持ってくると思える曲。

We Are Buono!Buono!のテーマ♡


作詞・作曲・編曲AKIRASTAR
このアルバムの中で最もBuono!らしい曲と言えるだろう。
そしてAKIRASTARのBuono!への愛情を感じずにはいられない。

総括

Buono!の曲=ロックというのは正解でもあり間違いでもあると思います。
Buono!の魅力をロックという言葉だけで考えることはできません。
このアルバムでも分かるようにBuono!の曲は非常に多様性に富んでいます。
ロックテイストの曲は勿論他にも良い曲が多くあります。
じゃあBuono!って何なの?ということになるかもしれません。
簡単に言えばBuono!Buono!だと思います。
ロックという狭いジャンルの中でBuono!を考えるなんて勿体ないことだと思います。
Buono!はアイドルです。ロックミュージシャンではありません。
でもロックミュージシャンには出来ないことが出来ます。
普通のアイドルに出来ないことが出来ます。
他のいかなるグループと比較する必要なんてありません。
Buono!Buono!なのですから。
We Are Buono!」というアルバムのタイトル、そしてラストのBuono!のテーマから私はそのような主張・自負を感じました。

We are Buono!」の欠点

冒頭で「We Are Buono!」は完成度では劣ると書きました。欠点があるからです。
ずばり「We Are Buono!」の欠点はシングル曲です。(MY BOY除く)
MY BOY以外の3曲がアルバムの流れを寸断してしまっていること、また曲としての質も落ちることが唯一の欠点です。
簡単に言えば三浦徳子の詩とつんくの曲が欠点ということです。
岩里祐穂、川上夏季の詩が素晴らしいだけに三浦徳子の詩はどうしても受け入れるのが難しくなってしまいます。
つんくに関してはもう今更語ることはないですね。
この欠点さえなければ本当に最高のアルバムになったのでそこだけが残念です。
とは言えその欠点を補って余りある魅力を「We Are Buono!」は放っています。
Buono!に興味無い方、ハロプロの曲はどうも受け付けないという方に是非とも聴いて頂きたいです。
騙されたと思って聴いてみてください。きっと良い意味での驚きが待っていると思います!